【専門家が解説】生理周期でお腹の赤ちゃんの父親が誰か分かる?

2025.08.18

修正日 2025.09.16

はじめに

はじめに

妊娠が判明したとき、「この赤ちゃんのお父さんは誰だろう?」と悩まれる方は少なくありません。
そんなとき「生理周期を計算すれば、大体の時期がわかるのでは?」と考える方も多いでしょう。

実際のところ医学的にどこまで分かるのでしょうか。
結論から言うと、生理周期だけで父親を特定するのは医学的に困難です。

本記事ではその理由と、お腹の赤ちゃんの父親を正確に知る方法について分かりやすく解説します。

生理と排卵について

生理と排卵について

まず妊娠が成立した時期を把握するためには、生理周期についての正しい理解が必要です。

生理周期というのは一般的に約28日と言われることが多いですが、 実際には人それぞれ個人差が大きく、24〜38日の範囲であれば正常とされています。※1

排卵は生理が始まった日を1日目として、そこから約14日目前後に起こることが多いですが、これもあくまで目安です。※2
女性の体は非常にデリケートなため、ストレスや疲労、体調の変化、生活リズムの乱れ、 ホルモンバランスの変動など、さまざまな要因によって排卵日が簡単に数日ずれてしまうことも珍しくありません※3※

なぜ生理周期だけでは父親を特定できないの?

なぜ生理周期だけでは父親を特定できないの?

この最大の理由は、「妊娠が成立する期間(妊娠可能期間)」には、ある程度の幅があるためです。
「妊娠可能期間」は排卵日を中心とした前後約6日間とされています。※4
この約6日間という期間は、精子と卵子のそれぞれの寿命から算出されます。

■ 精子の寿命:約3〜5日

女性の体内に射精された精子は、受精能力を保ったまま約3日から、長い場合は5日間ほど生存できます。※5

■ 卵子の寿命:約24時間

一方、排卵された卵子が受精できる時間は、排卵後わずか24時間と、精子に比べて非常に短いのが特徴です。※6

日本産科婦人科学会も「排卵された卵子の受精能は24時間しかないので、 性交は排卵日の2日前から排卵日までにするのが最も妊娠しやすい時期」と説明しています。※7

このため、例えば排卵日の5日前に性交渉があったとしても、体内に残っていた精子が排卵されたばかりの卵子と出会い、受精が成立する可能性が大いにあります。
逆に、排卵日の翌日以降に性交渉があっても、卵子の寿命が尽きているため妊娠の可能性は極めて低いと言えるのです。

このように、妊娠が成立する可能性のある期間が約6日間と比較的幅があること、そして排卵日自体も不確実であることから、 生理周期だけで特定の性交渉が妊娠につながったのかどうかを断定することはできません。

特に、妊娠可能期間であるこの6日間に複数のパートナーと性交渉があった場合、 どの日の、誰の精子によって受精が成立したのかを後から特定することは、現代の医学では不可能です。

これらの理由から生理周期の計算だけで父親を推測するのは、科学的根拠に乏しいと言わざるを得ません。

確実に父親を知る方法は出生前DNA鑑定!

確実に父親を知る方法は出生前DNA鑑定!

不安を解消し、医学的・科学的な根拠に基づいて父親を確定したいと願うのであれば、 「出生前DNA鑑定(非侵襲的出生前父子鑑定)」が唯一の確実な方法です。

◇ 出生前DNA鑑定とは

出生前DNA鑑定は、お母さんの血液を採取し、そこに含まれる赤ちゃんのDNAを分析することで、 推定される父親との生物学的な親子関係を判定することができる検査です。
この検査は妊娠6週以降に実施が可能であり、お母さんや赤ちゃんに身体的負担を与えることなく、安全に行うことができるという利点もあります。
また、その精度は99.99%と非常に高く、信頼性のある結果が得られるのが特徴です。
推定される父親のDNAは、主に口の中の粘膜(口腔上皮)を採取することで調べることができます。

◇ DNA鑑定の流れ

  • 申し込み:検査機関に相談・申し込み
  • 検体採取:自宅で簡単に採取(専用の検査キットを使用)
  • 返送:検体を検査機関に返送
  • 分析:専門的なDNA分析を実施
  • 結果:最短3日で結果をお知らせ

◇ 信頼できる検査機関の選び方

安心して検査を受けるためには、検査機関選びが非常に重要です。そのためには以下の点を必ず確認しましょう。

  • 国際的な品質認証:検査の品質を保証する「ISO9001」などの国際認証を取得しているか。
  • 検査実績と透明性: これまでの鑑定実績や、万が一DNA量が不足した場合の再検査保証などを明記しているか。
  • プライバシー保護:個人情報を厳格に管理する体制(プライバシーマークなど)が整っているか。
  • 専門家によるサポート体制: 検査前後の不安について、専門のカウンセラーに相談できるか。

まとめ:正しい知識で、確かな安心を

精子と卵子の寿命の違いや妊娠可能期間に幅があることから、現代の医学では生理周期から父親を特定することは、医学的に不可能です。

確実な事実を知りたいと強く願うのであれば、科学的根拠に基づいた出生前DNA鑑定という選択肢があることを知っておいてください。

大切なのは、一人で抱え込まず、正しい知識を持ってご自身の状況に合った解決策を見つけることです。

あなたの心と体の健康、そしてお腹の赤ちゃんの健やかな成長のために、信頼できる医療機関や専門機関に相談し、サポートを受けながら、安心して妊娠期間を過ごしてください。

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seeDNAは、国際品質規格ISO9001とプライバシー保護のPマークを取得している安心と信頼のDNA鑑定・遺伝子検査の専門機関です。
お腹の赤ちゃんの疾患リスクや親子の血縁関係、パートナーの浮気などにお悩みでしたら、遺伝子検査の専門家が、しっかりとご安心いただけるようサポートいたしますのでお気軽にお問合せください。

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【参考文献】

※1:Menstrual Cycle
※2:Length of the human follicular phase
※3:Ovulation
※4:Timing of sexual intercourse in relation to ovulation
※5:不妊症Q&A Q1. 妊娠はどのようにしておこるのですか?
※6:妊娠を考え始めた方へ
※7:栗林先生・杉山先生の開業医のための不妊ワンポイントレッスン

著者

内野 沙弥香(うちの さやか)
看護師/医療ライター
看護師歴15年

三次救急病院の救命救急センター・ICUで8年間、急性期医療や重症患者の集中ケアに携わる。
その後、再生医療クリニックにて脂肪由来幹細胞の抽出や細胞培養・管理の経験を積む。
現在は訪問看護師として在宅医療の現場で働き、地域の予防医学や患者さんの生活支援にも注力している。
これまでの豊富な臨床経験を活かし、一般生活者にもわかりやすい医療情報の発信・啓発を心がけている。