【専門家監修】出生前DNA鑑定費用の相場は?
2025.07.31
はじめに

出生前DNA鑑定(NIPPT:出生前親子鑑定)の費用は、検査機関によって異なります。
検査の費用が安いという理由だけで選んでしまうと、正確な結果が得られないリスクがあります。
検査機関を選ぶ際は、費用面だけでなく検査体制に対する信頼性を含めて、総合的に比較・検討することが大切です。
この記事では、NIPPTの費用相場から料金に差が生まれる理由、検査機関を選ぶときの注意点まで詳しく解説します。
生前DNA鑑定の費用相場に関する概要

一般的なNIPPT費用の相場は、98,000円〜250,000円程度で、検査機関によってかなりの金額差があります。
さらに同じ検査機関であっても、検査の精度や採血体制、報告書の有無などによって金額が変わります。
医療機関で採血を行う場合は、別途2,000円~22,000円程度の費用が追加でかかるクリニックもあります。
また、再検査の保証や迅速な結果報告・特殊な検体への対応など
追加オプションを利用する場合は、基本費用同等の追加料金が発生することもあるため注意が必要です。
出生前DNA鑑定費用の相場と検査機関を選ぶときの注意点を知り、安心して検査を受けられるサービスを見つける参考にしてください。
NIPPT(出生前親子鑑定)とは?

NIPPT(Non-Invasive Prenatal Paternity Test)は、妊娠中の母親の血液を採取して行う検査です。
採取した血液から胎児由来のDNA(cfDNA:cell-free DNA)を抽出し、父親と思われる男性のDNAと比較することで、父子関係を科学的に判定します。
cfDNAの抽出は、妊娠6週以降になると胎児のDNAが母体の血液中に自然に流れ始める現象を利用して行われます。
母体や胎児に負担をかけず検査が行えるのが特徴です。
検査精度も高く、適切な検査機関であれば99%以上の高い精度が期待できます。
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出生前DNA鑑定の費用相場
各社の公開情報や専門機関の料金を調査したところ、NIPPTの費用相場は以下のとおりでした。
| サービス内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 標準検査(1名の父親検体) | 約9.8万~25万円 |
| 迅速な結果報告オプション | +2万~5万円 |
| 再検査保証付きプラン | +0~3万円 |
| 医療機関での採血費用 | +2,000円~22,000円(医療機関により異なる) |
標準的な検査(1名の父親検体)では9.8万円から25万円が相場です。
検査機関によってサービス内容が異なるため、料金にも幅が生じています。
検査を検討する際は、基本料金だけでなく追加費用も含めた総額で比較することが大切です。
| 検査機関 | seeDNA | ヒロクリニック | 法科学鑑定研究所(DNA Japan) |
|---|---|---|---|
| 料金 | 99,800円 | 98,000円 | 129,800円 |
| 疾患リスクオプション(NIPT) | 無料 | +98,780円 | 対応不可 |
| 早期オプション | 妊娠6週目だけ(+33,000円)、7週以降追加費用なし | 妊娠6~8週(+33,000円)、9週以降追加費用なし | 妊娠7週から検査可能(追加費用なし) |
| スピード検査 | 特急オプション:+20,000円(4~8営業日) | 特急オプション:+33,000円(3~7営業日) | 対応無し(7~11営業日) |
| 綿棒以外の特殊検体 | +33,000円 | 詳細は要相談 | +28,000円(一部無料) |
| 再検査費用 | 無料再検査または30%返金保証 | 無料再検査または互助会加入で羊水検査補助 | +28,000円(無料再検査のケースもあり) |
| 採血費用 | +3,000円~5,000円 | 本院以外は+22,000円 | 詳細は要問合せ |
| 返金 | キット発送前4%、キット発送後は50%(上限5万円)差引 | お申込み後、キャンセル不可 | 検体不足など条件満たせば返金対応あり(詳細は要問合せ) |
2025年7月31日時点
※法科学研究所とDNAジャパンは住所と代表が同じなので、一つの会社として取り扱います。
お客様の都合によるキャンセルに関しても、手数料は発生するがキャンセルに応じてくれる検査機関から、
一部クリニックのように、一旦入金をすると一切キャンセルすることができない検査機関もあります。
検査の基本費用が低価格であっても追加オプションで高額になるようなこともあるため、事前に費用に含まれている内容を確認して検査機関を選びましょう。
費用差が生まれる理由とは?

検査の解析精度・マーカー数
NIPPTの検査費用に差が生じる主な要因の一つが、解析の精度と調べられるDNAマーカーの数および質の違いです。
数百から数千のSNPと呼ばれるDNA領域を調べることで、母体・胎児・父親検体のDNAを比較し、親子関係を判定します。
一般的に、数多くかつ質の高いマーカーを用いるほど、より精度の高い判定が可能です。
ただし、単にマーカー数が多いだけで検査の精度が上がるわけではありません。
マーカーの選定基準や解析アルゴリズム、統計処理の手法や精度も検査結果に影響する要素です。
解析技術の違いにより、検査にかかる時間とコストが変動し、結果として料金にも差が生じます。
高精度な検査を希望する場合は、使用するマーカー数だけでなく、検査機関の解析技術や実績、保証体制なども含めて、事前に確認しましょう。
cfDNAの検出管理体制

cell-free DNA(cfDNA)検出の管理体制も料金に影響します。
信頼性の高い検査機関では、cfDNA濃度を事前にチェックし、基準値以下の場合は再検査を実施する体制を整えています。
しかし、一部の検査機関ではcfDNAが不足していても判定結果を提示する場合があり、誤判定のリスクにつながるため注意しなくてはいけません。
適切な管理体制を維持するには専門スタッフと設備投資が必要であり、管理費が費用に反映されます。
採血費用
自社クリニックを持つ検査機関は、採血費用がかからない場合がありますが、 自宅で検査キットを受け取り医療機関で採血をする場合は、採血費用が別途発生することがあります。
報告書・法的文書の有無
検査結果の報告書や法的な文書を作成するかによっても価格に差が出ます。
将来的に法的な証拠として使用する可能性がある場合は、法的な効力をもった報告書の作成に対応した検査機関を選択してください。
見積もり時に注意すべきポイント

・基本料金以外に送料や採血費、報告書作成費が別途必要か?
検査費用の総額を正確に把握するためには、項目ごとに費用を明確にしておくことが大切です。
また、再検査や追加検査が必要になった場合の追加費用も確認しておきましょう。
父親候補が複数いる場合、検体の追加料金は検査機関により異なるため、事前の確認をおすすめします。
・結果が出るまでの期間も事前に調べておく
通常は7〜14営業日程度かかりますが、追加費用を支払うことで検査期間を短縮できる場合があります。
急いで結果を知りたい場合は、迅速に結果を報告してもらえるオプションの有無と料金を確認しましょう。
・極端に安価な業者には注意
cfDNAの確認や検査体制が不十分な可能性があり、正確な結果が得られないリスクがあります。
料金の安さだけでなく、信頼性も含めて総合的な判断が必要です。
まとめ

出生前DNA鑑定費用の相場は9.8万円から25万円で、検査精度や管理体制、サービス内容によって料金に差が生まれます。
安価な検査には精度や体制面でリスクもあるため、料金だけでなく総合的な判断が必要です。
検査機関を選ぶ際は、cfDNAの検査体制が整っている機関など信頼できる検査機関を選ぶことで、正確で安心できる結果を得られます。
「安いから」ではなく「正確な検査結果」という視点で検査機関を選び、信頼性と価格のバランスを見極めることが大切です。
出典:「プライバシーマーク」の認証を取得
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著者
久松綾香
助産師・看護師として10年以上の臨床経験を有し、総合病院および産婦人科クリニックにて周産期医療に従事。
妊婦健診や分娩介助、産後ケアに加え、不妊治療を受ける方の支援など、幅広いライフステージに対応したケアを実践してきた。アロマセラピストの資格を活かし、妊産婦に対する補完代替療法の分野にも取り組んでいる。医療と自然療法の両面から、女性の心身に寄り添うケアを提供している。