リライティング日:2026年04月27日
NIPTは高精度な出生前スクリーニング検査ですが確定診断ではなく、偽陽性やCPM(限局性胎盤モザイク)の影響により「高リスク」判定でも確定検査が必要です。検査の限界と正しい解釈を専門医が詳しく解説します。
▶ 結論
NIPTは出生前診断の最終的な答えではありません。NIPTは高精度なスクリーニング検査ですが、確定診断ではないため、「高リスク」と判定された場合は羊水検査または絨毛検査による確定診断が必要です。「低リスク」の結果もすべての染色体異常を否定するものではありません。本記事では、NIPTが確定診断にならない科学的根拠、偽陽性の発生メカニズム、陽性的中率(PPV)の正しい読み方、そして確定診断である絨毛検査・羊水検査との比較を、最新の臨床データを基に詳しく解説します。(1)
- ・NIPTとは何か?—高精度スクリーニング検査の定義
- └ NIPTの主な検査対象疾患
- └ NIPTの精度データ
- ・NIPTが確定診断にならない理由—偽陽性と陽性的中率(PPV)
- └ 偽陽性・陽性的中率(PPV)とは
- └ 具体的な解釈例(パトウ症候群・PPV 18.18%の場合)
- ・偽陽性の主な原因:限局性胎盤モザイク(CPM)とは
- └ CPMが偽陽性に関与する割合(染色体別)
- └ CPM以外の偽陽性の原因
- ・NIPTで検出できない異常:検査の範囲と限界
- ・確定診断に必要な検査:絨毛検査と羊水検査の比較
- └ 絨毛検査(CVS:Chorionic Villus Sampling)
- └ 羊水検査(Amniocentesis)
- └ 確定診断検査の実施の流れ
- └ 流産リスクの比較
- ・NIPTと確定診断の違い:比較表
- ・NIPTの結果を受け取ったあとに取るべきステップ
- └ 「低リスク」の場合
- └ 「高リスク」の場合
NIPTとは何か?—高精度スクリーニング検査の定義

NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing:非侵襲的出生前遺伝学的検査)とは、母体血液中に存在する胎盤由来の微量なDNA断片(cell-free fetal DNA:cffDNA)を次世代シーケンシング技術などで解析し、胎児の染色体異常リスクを評価するスクリーニング検査です。採血のみで実施できるため母体と胎児への身体的負担がきわめて小さく、妊娠10週前後から受検が可能です。(1)
NIPTは2011年に米国で臨床導入されて以来、世界各国で急速に普及しました。日本においても2013年から臨床研究として開始され、現在では日本医学会連合の認証施設を中心に広く実施されています。従来のスクリーニング検査(母体血清マーカー検査やコンバインド検査)と比較して、主要3トリソミーに対する感度・特異度がいずれも非常に高いことが最大の特徴です。しかしながら、どれほど精度が高くても「スクリーニング検査」であるという基本的な位置づけは変わりません。
NIPTの主な検査対象疾患
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
- 性染色体異常(ターナー症候群・クラインフェルター症候群など)※施設による
- 微小欠失症候群(22q11.2欠失症候群など)※施設による
このうち、21トリソミー・18トリソミー・13トリソミーの3疾患は標準的な検査対象として国際的にも広く認知されています。性染色体異常や微小欠失症候群に関しては、施設や検査会社によって対応が異なり、感度・PPVも主要3トリソミーに比べて低くなる傾向があるため、結果の解釈には一層の注意が求められます。
NIPTの精度データ
28万件超の大規模研究(2018〜2021年)による結果は以下の通りです。(1)
| 疾患 | 感度 | PPV |
|---|---|---|
| ダウン症候群(21トリソミー) | 99.25% | 86.81% |
| エドワーズ症候群(18トリソミー) | 98.33% | 56.81% |
| パトウ症候群(13トリソミー) | 100.00% | 18.18% |
出典:Heliyon, 2024年6月(n=282,911)
上記データからも明らかなように、感度(疾患がある場合に陽性と正しく判定する能力)はいずれの疾患でも98%以上と非常に高い水準です。しかし、PPV(陽性的中率)は疾患ごとに大きく異なります。ダウン症候群のPPVが86.81%である一方、パトウ症候群では18.18%に留まっており、「高リスク」と判定されても実際には染色体異常がない確率のほうが高いことを意味します。この点が、NIPTが「リスク評価の検査」であり「診断の検査」ではないとされる最大の根拠です。
NIPTが確定診断にならない理由—偽陽性と陽性的中率(PPV)

NIPTが確定診断にならない最大の理由は「偽陽性」の存在です。どのような検査であっても、100%の精度を持つスクリーニング検査は存在しません。NIPTも例外ではなく、実際には染色体に異常がない胎児を「高リスク」と判定してしまうケースが一定の割合で発生します。
偽陽性・陽性的中率(PPV)とは
● 偽陽性:実際には染色体異常のリスクが低いにもかかわらず、NIPTで「高リスク(異常あり)」と判定されるケースです。偽陽性が発生すると、妊婦さんやご家族に不必要な不安を与えてしまう可能性があります。
● PPV(陽性的中率):検査で「高リスク」と判定された人のうち、実際に疾患がある人の割合を示す指標です。PPVが低いほど偽陽性の割合が高いことを意味します。PPVは検査そのものの感度・特異度だけでなく、対象となる疾患の有病率(発生頻度)にも大きく依存します。
PPVを理解することは、NIPT結果の正しい解釈において不可欠です。たとえ特異度が99.97%と極めて高い検査であっても、対象疾患の有病率が低ければ、「高リスク」判定を受けた方の中で実際に疾患がある方の割合は低くなります。これは「ベイズの定理」として知られる統計学の基本原理に基づく現象であり、NIPTだけでなくあらゆるスクリーニング検査に共通する性質です。
具体的な解釈例(パトウ症候群・PPV 18.18%の場合)
- NIPTで「高リスク」と判定された5人のうち、実際にパトウ症候群であるのは約1人
- 残りの約4人は実際には染色体異常がない(偽陽性)
ダウン症候群とパトウ症候群のPPVが大きく異なる背景には、各染色体異常の発生頻度(有病率)の違いがあります。ダウン症候群は出生約700〜800人に1人の頻度で発生するのに対し、パトウ症候群は出生約10,000〜20,000人に1人ときわめて稀です。疾患の有病率が低いほど、PPVは低くなる傾向があります。このため、NIPTで「高リスク」と判定された場合でも、特にパトウ症候群やエドワーズ症候群については確定診断を受けずに結論を出すことは極めて危険です。(1)
偽陽性の主な原因:限局性胎盤モザイク(CPM)とは

NIPTの偽陽性の最大原因は「限局性胎盤モザイク(Confined Placental Mosaicism:CPM)」です。(2)
CPMとは:胎盤の染色体構成が異常であるにもかかわらず、胎児の染色体は正常である状態を指します。NIPTが解析するcffDNAの大部分は胎盤の栄養膜細胞(トロホブラスト)に由来しています。つまり、NIPTが検出しているのは厳密には「胎児のDNA」ではなく「胎盤のDNA」です。そのため、胎盤のみに染色体異常が存在するCPMのケースでは、NIPTが胎盤の異常を「胎児の異常」として誤検出してしまうのです。
CPMは妊娠全体の約1〜2%で発生すると推定されており、決して稀な現象ではありません。CPMが生じるメカニズムとしては、受精後の細胞分裂初期段階でのミトーシスエラー(有糸分裂の異常)や、トリソミーレスキュー(本来トリソミーであった受精卵が一部の細胞で正常な染色体数に修復される現象)が関与していると考えられています。(2)
CPMが偽陽性に関与する割合(染色体別)
| 染色体異常(疾患) | CPMが偽陽性に関与する割合 |
|---|---|
| 21トリソミー(ダウン症候群) | 約2% |
| 18トリソミー(エドワーズ症候群) | 約4% |
| 13トリソミー(パトウ症候群) | 約22% |
出典:The Obstetrician & Gynaecologist, 2023年(参考文献2)
上記のデータから、染色体の種類によってCPMの発生頻度に大きな差があることがわかります。特に13番染色体と性染色体においてCPMの関与率が高い点は注目すべきです。ターナー症候群(45,X)に関しては、偽陽性例の最大59%にCPMが関与していると報告されており、性染色体に関するNIPT結果の解釈には特別な注意が必要です。(2)
CPM以外の偽陽性の原因
CPM以外にも、NIPTの偽陽性を引き起こしうる要因がいくつか知られています。
- 消失した双胎(Vanishing Twin):初期に消失した双胎の一方から放出されたcffDNAが結果に影響を与えるケース
- 母体の染色体モザイク:母体自身に低レベルの染色体モザイクが存在する場合
- 母体の悪性腫瘍:まれに母体の腫瘍由来のDNA断片が異常シグナルとして検出されるケース
- 胎児分画(fetal fraction)の低下:cffDNA量が不十分な場合に検査精度が低下し、誤判定が生じるリスク
これらの要因はいずれもCPMほど頻度は高くありませんが、NIPTの結果が確定診断にならない理由をさらに裏付けるものです。
NIPTで検出できない異常:検査の範囲と限界
NIPTは染色体の数的異常のスクリーニングに特化した検査です。すなわち、特定の染色体が通常の2本より多い(トリソミー)か少ない(モノソミー)かを検出することを目的としています。しかし、胎児に起こりうる先天性異常は染色体の数的異常だけではありません。以下の異常は原則として検出対象外です。
- 単一遺伝子疾患(フェニルケトン尿症、嚢胞性線維症、鎌状赤血球症、筋ジストロフィーなど):特定の遺伝子の変異によって起こる疾患はNIPTでは検出できません
- 多くの構造的な染色体異常(均衡型転座、微小欠失・重複の一部):染色体全体の数は正常でも、構造に異常がある場合はNIPTの検出範囲外となることが多い
- 多因子遺伝疾患(先天性心疾患、神経管閉鎖障害の多く):遺伝と環境の複合要因で発生する疾患は、染色体検査だけでは評価できません
- 偽陰性(実際には異常があるのに低リスクと判定されるケース)も完全にゼロではなく、胎児分画の低下やCPM(今度は逆に胎盤は正常だが胎児に異常がある場合)が原因となりうる
染色体異常は先天性異常全体の約25〜30%を占めるに過ぎず、さらにNIPTがカバーするのはそのうちの一部に限られます。したがって、「低リスク」の結果はすべての先天性疾患の否定を意味しません。NIPTが「低リスク」であっても、定期的な妊婦健診や超音波検査を継続的に受けることが重要です。
確定診断に必要な検査:絨毛検査と羊水検査の比較
NIPTで「高リスク」と判定された場合、あるいはNIPTの結果にかかわらず染色体異常の確定診断が必要な場合には、侵襲的検査(絨毛検査または羊水検査)を受ける必要があります。これらの検査は、胎児の細胞や胎盤組織を直接採取して染色体を分析するため、スクリーニング検査とは異なり「確定的な診断」が可能です。
絨毛検査(CVS:Chorionic Villus Sampling)
妊娠11〜13週頃に腹部から細針を刺して(経腹法)、または子宮頸管を通じて(経頸管法)絨毛(主に胎盤組織)を採取し、染色体を直接解析する検査です。早期に結果が得られるため、妊娠初期に検査結果を知りたい場合に選択されることがあります。ただし、採取するのが胎盤組織であるため、CPMの影響を完全には排除できない場合があることに留意が必要です。CPMが疑われる場合は、追加で羊水検査が実施されることもあります。
羊水検査(Amniocentesis)
妊娠16週以降に超音波ガイド下で腹部に細い針を刺し、羊水中の胎児由来細胞を採取・培養して染色体を解析する検査です。羊水中の細胞は胎児の皮膚や尿路・消化管などから剥がれ落ちたものであり、胎盤組織とは異なるため、CPMによる偽陽性の影響を受けにくいのが大きな利点です。超音波検査で異常所見を伴わない高リスクNIPT結果に対しては、羊水検査が推奨されるケースが国際的にも多くなっています。(2)
確定診断検査の実施の流れ
- NIPTで「高リスク」判定を受ける
- 担当医師・遺伝カウンセラーとの面談で結果の意味と選択肢を確認する
- 超音波検査による胎児形態の精密評価を行う
- 絨毛検査(妊娠11〜13週)または羊水検査(妊娠16週以降)を実施する
- 染色体分析の結果をもとに、医師・遺伝カウンセラーと今後の方針を検討する
流産リスクの比較
| 検査 | 実施時期 | 流産リスク(手技関連) |
|---|---|---|
| 絨毛検査(CVS) | 妊娠11〜13週 | 約0.22% |
| 羊水検査 | 妊娠16週以降 | 約0.11% |
出典:Ultrasound in Obstetrics & Gynecology, 2015年1月(参考文献3)
かつては侵襲的検査の流産リスクが1〜2%程度と報告されていた時期もありましたが、近年の超音波技術の向上と手技の標準化により、熟練した医師による実施では上記のように非常に低い数値となっています。それでもゼロではないため、担当医師と十分に相談の上で判断することが重要です。検査に伴うリスクと得られる情報のメリットを比較検討し、ご本人・ご家族が納得した上で検査を受けるかどうか決めることが推奨されます。(3)
NIPTと確定診断の違い:比較表
以下にNIPTと確定診断検査の主要な違いを整理します。
- 検査の種類 — NIPT:スクリーニング(リスク評価) / 絨毛検査・羊水検査:確定診断
- 実施時期 — NIPT:妊娠10週〜 / 絨毛検査:妊娠11〜13週 / 羊水検査:妊娠16週〜
- 侵襲性 — NIPT:なし(採血のみ) / 絨毛検査・羊水検査:あり(腹部穿刺)
- 流産リスク — NIPT:なし / 絨毛検査:約0.22% / 羊水検査:約0.11%
- CPM影響 — NIPT:あり(偽陽性の原因) / 絨毛検査:あり(可能性) / 羊水検査:受けにくい
- 検出対象 — NIPT:染色体数的異常(限定的) / 絨毛検査・羊水検査:染色体全般
- 結果の確実性 — NIPT:リスク値(確率) / 絨毛検査・羊水検査:確定診断
このように、NIPTと確定診断検査では検査の目的そのものが根本的に異なります。NIPTは「染色体異常のリスクが高い集団を効率的に拾い上げる」ためのスクリーニングであり、確定診断は「そのリスクが実際に存在するかどうかを確定的に判断する」ための検査です。この2段階のプロセスを正しく理解することが、出生前検査の適切な活用につながります。
NIPTの結果を受け取ったあとに取るべきステップ
NIPTの結果を受け取ったあと、その結果が「低リスク」であっても「高リスク」であっても、適切な次のステップを踏むことが重要です。以下に、それぞれの結果に応じた対応の流れを解説します。
「低リスク」の場合
「低リスク」という結果は、検査対象となった染色体異常の可能性が非常に低いことを示しています。しかし、前述の通りNIPTは検査対象外の疾患を検出することはできませんし、偽陰性の可能性もわずかながら存在します。そのため、NIPTが低リスクであっても通常の妊婦健診(超音波検査を含む)を継続的に受けることが大切です。また、超音波検査で何らかの異常所見が見つかった場合には、NIPT結果にかかわらず追加の検査が必要になることがあります。
「高リスク」の場合
- まず、結果を受け取ったら担当医師または遺伝カウンセラーに連絡し、結果の詳細な説明を受ける
- NIPTの結果だけで妊娠の継続・中断を判断しない — 必ず確定診断を受ける
- 超音波精密検査により胎児の形態異常の有無を確認する
- 妊娠週数に応じて絨毛検査または羊水検査を実施する
- 確定診断の結果に基づき、医師・遺伝カウンセラーとともに今後の方針を話し合う
NIPT結果が「高リスク」であった場合にもっとも重要なのは、NIPT結果のみに基づいて重大な意思決定を行わないことです。特にパトウ症候群やエドワーズ症候群のPPVは50%を下回るため、「高リスク」判定を受けた方の多くは確定診断で染色体異常が認められないケースに該当する可能性があります。心理的な負担が大きい状況ではありますが、正確な情報に基づいた冷静な判断が求められます。
まとめ:NIPTは「最初の一歩」であり「最終的な答え」ではない
NIPTは高精度な出生前スクリーニング検査ですが、確定診断ではありません。以下の3点を正確に理解することが、適切な意思決定につながります。
① 「高リスク」=確定ではない。疾患によってPPVは大きく異なる(例:パトウ症候群のPPV 18.18%)
② 「低リスク」でもすべての先天性異常が否定されるわけではない
③ 確定診断が必要な場合は、絨毛検査または羊水検査を受ける
出生前検査は複数の情報を組み合わせながら段階的に進めるプロセスです。NIPTはその中の「最初の一歩」として位置づけられ、超音波検査、遺伝カウンセリング、そして必要に応じた確定診断検査を経て、はじめて総合的な判断が可能になります。医師・遺伝カウンセラーと十分に相談し、正確な情報に基づいた意思決定をすることが重要です。
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よくあるご質問
Q1. NIPTで「低リスク」が出れば、赤ちゃんは健康と考えてよいですか?
A. NIPTの「低リスク」は、検査対象となった染色体異常(主に21・18・13トリソミーなど)のリスクが低いことを示すに過ぎません。単一遺伝子疾患、多くの構造的染色体異常、形態異常などはNIPTの検出対象外です。また、偽陰性(実際には異常があるのに低リスクと出る)の可能性もゼロではありません。低リスク判定後も定期的な妊婦健診と超音波検査を継続することが推奨されます。
Q2. NIPTで「高リスク」が出た場合、すぐに中絶を考えなければなりませんか?
A. 「高リスク」はあくまで可能性が高いことを示す結果であり、確定ではありません。まず絨毛検査または羊水検査による確定診断を受けることが推奨されます。疾患によってはPPVが50%を下回るケースもあり、高リスク判定の多くが偽陽性である場合もあります。確定診断の結果と医師・遺伝カウンセラーの説明を十分に聞いた上で判断することが重要です。
Q3. パトウ症候群のPPVが低いのはなぜですか?
A. PPVは検査の精度だけでなく、疾患の有病率(実際の発症頻度)にも大きく影響されます。パトウ症候群はダウン症候群より発生頻度が低い(約10,000〜20,000人に1人)ため、「高リスク」と判定された場合でも実際には異常がないケースの割合が高くなります。加えて、CPMの関与割合もパトウ症候群では約22%と高く、偽陽性率を押し上げています。(1)(2)
Q4. 羊水検査と絨毛検査はどちらを選ぶべきですか?
A. NIPTで高リスク結果が出て超音波で異常が見当たらない場合、羊水検査が推奨されるケースが多いです。これはCPMの影響を受けにくいためです。一方、絨毛検査は妊娠初期(11〜13週)に実施できる利点があり、早期に結果を知りたい場合に選択されます。いずれの検査も流産リスクは非常に低いものの、ゼロではないため、担当医師と十分に相談してください。(2)(3)
Q5. NIPTを受ける前に知っておくべき最も重要なことは何ですか?
A. NIPTはスクリーニング検査であり、確定診断ではないという点が最も重要です。「高リスク」でも確定ではなく、「低リスク」でもすべての異常を否定できません。検査前に医師または遺伝カウンセラーによるカウンセリングを受け、結果の解釈方法と次のステップを理解した上で受検することが推奨されます。
Q6. NIPTの結果が出るまでにどのくらいの期間がかかりますか?
A. 一般的に、NIPTの結果は採血から約1〜2週間で判明します。ただし、検査機関や検査会社の混雑状況によって多少前後する場合があります。結果が出た後は、担当医師や遺伝カウンセラーから結果の説明を受けることが重要です。
Q7. NIPTの「判定保留」や「再検査」という結果が出ることはありますか?
A. はい、まれに「判定保留」や「再検査推奨」という結果になることがあります。主な原因は胎児分画(cffDNA)の量が不十分であったケースです。母体のBMIが高い場合や妊娠週数が早すぎる場合に起こりやすいとされています。再採血による再検査で判定が可能になることが多いですが、再検査でも判定できない場合は確定診断検査を検討することになります。
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著者
医学博士・医師
広重 佑(ひろしげ たすく)
医学博士、日本泌尿器科学会専門医・指導医、がん治療学会認定医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、日本抗菌化学療法学会認定医、性感染症学会認定医、Certificate of da Vinci system Training As a Console Surgeonほか
2010年に鹿児島大学医学部を卒業後、泌尿器科医として豊富な臨床経験を持つ。また、臨床業務以外にも学会発表や論文作成、研究費取得など学術活動にも精力的に取り組んでいる。泌尿器科専門医・指導医をはじめ、がん治療、抗加齢医学、感染症治療など幅広い分野で専門資格を取得。これまで培った豊富な医学知識と技術を活かして、患者様一人ひとりに寄り添った医療を提供している。
【参考文献】
(1) 日本産婦人科医会, 2018年7月(2) Diagn Cytopathol, 2016年2月
(3) 講談社, 2024年4月