出生前診断とは?鑑定方法や内容についてご説明
2016.08.28
出生前診断の鑑定内容

お腹の中の赤ちゃんに何か異常が無いか、無事に生まれてきてくれるのかを調べる出生前診断というものがあります。
鑑定の内容には次の様なものがあります。
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超音波断層法:
超音波をお腹にあてて赤ちゃんの状態を画面で見る方法です。
この方法でわかるのは姿形の異常のある障害についてだけです。
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羊水鑑定:
子宮から羊水を採り、中に浮かんでいる赤ちゃんの細胞を取り出して、染色体や遺伝子の異常や代謝病など調べます。
又、羊水中の化学成分を調べて治療が出来ますがごく一部の治療しか出来ません。
妊娠中期13~17週頃から可能です。染色体の大きな異常に限ってはほぼ正確に診断できますが、染色体の小さな異常や遺伝子の異常は普通の染色体鑑定ではわかりません。
したがって、傷害の有無が全てわかるわけではありません。 -
絨毛鑑定:
絨毛は赤ちゃんの細胞からできているので、羊水鑑定と同じように染色体や遺伝子の異常、代謝病の診断ができます。
妊娠初期の9~11週頃に鑑定可能ですが羊水鑑定に比べて操作が難しいため、限られた病院でしか受けられません。 -
母体血清マーカー鑑定:
お母さんの血液を採って調べる方法です。
お腹の赤ちゃんに異常があると、お母さんの血液中に含まれる様々なタンパク質やホルモン量が増えたり減ったりします。
これらの物質の濃度から赤ちゃんの状態を調べる鑑定です。
赤ちゃんがダウン症や神経管閉鎖不全症を持つ可能性を知ることが出来ます。
この鑑定はお母さんの血液を採取するだけですから、危険性もなく手軽です。
しかしながら、血液中のタンパク質やホルモン量には個人差があるため、濃度が標準と異なるからといって赤ちゃんに異常があるとは言い切れません。
つまり、この方法では「赤ちゃんが異常を持っている可能性」しかわからないのです。
そのため、最終的には羊水鑑定で確定診断します。 -
新型出生前診断(NIPT; Noninvasive prenatal genetic testing):
母体血を使用し、胎児の染色体の数を調べる遺伝学的鑑定です。
こちらも母体血清マーカー鑑定と同様に採血のみで鑑定ができます。
第21番染色体トリソミー(ダウン症候群)、第18番染色体トリソミー(エドワーズ症候群)、第13番染色体トリソミー(パトー症候群)を高い精度で検出することができます。
しかしながらこの鑑定は、染色体疾患を確定する鑑定では無いことから、陽性または判定保留時には染色体異常を確定する為、侵襲性の高い羊水鑑定や絨毛鑑定を受ける必要があります。
出生前診断の目的には障害児を生まれないようにすることも含まれるのも事実ですが、第一の目的は、多くのお母さんが安心して出産に臨めるようにするため、であってほしいと思います。

また現状の弊社で行う出生前DNA型鑑定の技術を応用すれば、200種類以上の遺伝病をたった10mlの血液を用いて鑑定することができます。
しかも、羊水を用いた鑑定よりも早い、妊娠12週から鑑定ができます。
私たちseeDNAでは2019年10月からこのようなサービスが開始できるように研究開発を行っています。
もっと多くの方に、最新のDNA解析技術による良質なサービスをご提供できるようにこれからも研究開発を行ってまいります。