新しいDNA型鑑定法「家族性DNAテスト」とは?活用された事例もご紹介

2016.03.19

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同一人鑑定で犯人逮捕

40年近く未解決のままであったアメリカの連続殺人事件の犯人が逮捕されました。この逮捕には、「最新」のDNA型鑑定技術が大きく関わっています。
これまでのDNA型鑑定は、現場で見つかったDNAサンプルより得られたデータを、容疑者のDNAデータや犯罪者のDNAデータベースと直接比較し、完全に一致するのを確認することで犯人を特定する方法(同一人鑑定)でした。

新しいDNA型鑑定法は「家族性DNAテスト」

これに対し、最新のDNA型鑑定というものが従来のものとどのように異なるかというと、現場で見つかったDNAサンプルより得られたデータを、犯罪者のDNAデータベースだけでなく公共のDNAデータベースとも比較します。
この比較では、データが完全に一致する対象が見つかればもちろんそこで終了ですが、仮に完全に一致する対象がいなくても部分一致している対象がいれば、犯人の血縁者候補を割り出すことができます。
これはつまり、当人自身のDNAデータが登録されて無くとも、その血縁者のDNAデータが登録されていれば犯人を絞り込むことができる、ということです。
この新しいDNA型鑑定法は「家族性DNAテスト」と呼ばれており、少なくとも20人程度の凶悪事件の犯人がこの方法によって発見されているそうです。

そして最近、この鑑定法に関連のある興味深い研究の成果が発表されました。
その研究とは、「対象となる人口をカバーするために必要なデータ数はいったいどの程度になるのか」というものです。
結果として、対象とされる人物の8親等までの血縁者に絞るためには、調べたい人口の内、たった2%のDNAデータがあれば十分である、ということが推定されました。
この研究が正しいのであれば、日本人の人口を1.25億人とした場合、250万人のデータを調べれば全国すべてを網羅出来てしまう可能性がある、ということです。

DNA型鑑定の新たな方法の導入やDNAデータベースの充実を図ることで、犯罪の検挙率が上がるのはもちろんですが、それが抑止力となることで、そもそも犯罪自体が減ることを期待したいものです。