【専門家が解説】親子DNA鑑定の「父権肯定確率」が100%にならないの?それでも信頼できる?

2018.01.06

最終更新日:2025.11.06

親子DNA鑑定の「父権肯定確率」が100%にならないの?それでも信頼できる?

親子DNA鑑定を受けると、結果に「父権肯定確率 99.99%」などと書かれているのを目にします。
しかし「なぜ100%ではないの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、なぜDNA鑑定で100%と断言できないのか、その確率がどれほど信頼できるものなのかを、専門的な背景とともにわかりやすく解説します。
国内の信頼できる情報源(seeDNAや公的機関)と、海外の専門機関の説明をもとにまとめました。

なぜ「100%」と表記されないのか?

なぜ「100%」と表記されないのか?

1. 検査は統計に基づいているから

親子DNA鑑定では、子どもと父親と思われる男性のDNAを比較し、遺伝子マーカー(STR)という短い反復配列が一致するかを調べます。
この一致度をもとに「父である可能性」を統計的に算出し、「父権肯定確率」として表します。
この計算は「他の無関係な男性が偶然一致する確率」を考慮した確率論であり、理論的には100%を断言できない仕組みです。

2. 理論的に「他の男性」を完全に除外できない

対象者が父親である可能性が極めて高くても、理論的には「非常に近い遺伝子を持つ別の男性(例:一卵性双生児)」が父である可能性をゼロにできません。
そのため、国際的にも鑑定結果を「99.9%以上」などの確率で表すのが標準です。

3. 技術的な要因による誤差の余地

DNAサンプルの採取や輸送、保存環境、または遺伝子の突然変異などによるごくわずかな誤差の可能性を完全に排除することはできません。
これもまた「100%」という絶対的表現を避ける理由の一つです。

「99.99%」はどれくらい信頼できるのか

「99.99%」はどれくらい信頼できるのか

結論から言えば、実用的には極めて信頼できると考えられています。

  • 標準的な親子鑑定では、20~25カ所以上のSTRマーカーを用いて分析します。これにより、他人が偶然すべて一致する確率は「数兆分の1」レベルまで低下します。
  • 日本の警察庁もSTR鑑定を個人識別の有効手法として採用しており、法医学的にもその信頼性は確立されています。
  • seeDNAなどの民間鑑定機関でも、父権肯定確率99.9999%以上が出るケースが一般的であり、「100%ではないが、現実的には確実」と説明されています。

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より正確な結果にするためのポイント

より正確な結果にするためのポイント

・信頼できる鑑定機関を選ぶ

採取手順や身元確認、検体の管理体制(チェーン・オブ・カストディ)が明確な機関を選びましょう。
日本ではseeDNAが法医学的基準に準拠した運用を行っており、「100%と謳う業者には注意」と警告しています。

・結果の意味を正しく理解する

「99.99%だから1万分の1の確率で他人が父親」という単純な意味ではなく、統計モデル上の「父親である可能性が圧倒的に高い」という指標であることを理解しましょう。

まとめ

まとめ

親子DNA鑑定で「100%」という数値が使われないのは、統計的・理論的な原則を守るためです。
しかし、「99.99%以上」という結果は、現実的には父子関係をほぼ確実に示すものであり、法的・科学的にも十分信頼に足る証拠です。
正しい理解と信頼できる機関の選択があれば、親子DNA鑑定は確実な真実を示す強力な手段となります。

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【参考文献】

警察庁 科学警察研究所:DNA型鑑定(STR)の概要
seeDNA公式サイト(DNA鑑定・父権肯定確率の解説)
AABB Relationship Testing Standards
DNA Diagnostics Center (DDC)
NIST STRBase
AlphaBiolabs USA

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seeDNA遺伝医療研究所医学博士 富金 起範 著者

医学博士 富金 起範

筑波大学、生体統御・分子情報医学修士/博士課程卒業
2017年に国内初となる微量DNA解析技術(特許7121440)を用いた出生前DNA鑑定(特許7331325)を開発