性染色体異常

性染色体異常とは、性染色体であるX染色体とY染色体の数の異常や構造の異常によって起こる先天性疾患です。
精子や卵子を作る過程で、性染色体が分離しないことで、性染色体異常の受精卵が形成されます。
性染色体異常の治療法はありませんが、ホルモン補充療法やリハビリテーションなどによって、症状の改善や予防に取り組むことができます。
性染色体異常の人の平均寿命は、通常の人と変わりません。
性染色体異常の出生率は、以下のとおりです。

ターナー症候群:
1/10,000

・45,X(X染色体が1本しかない)
・身長が低い
・卵巣が機能しない
・不妊
・心臓や腎臓などの先天性奇形を合併することがある

クラインフェルター
症候群:1/500

・47,XXY(X染色体が2本とY染色体が1本ある)
・生殖機能が低下する
・学習障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害を合併することがある

トリソミーX:1/1,000

・47,XXX(X染色体が3本ある)
・身体的発達の遅れや知的障害を伴うことがある
・生殖機能が低下する
・乳房腫瘍や卵巣がんなどのリスクが高くなる